微細藻類

フォトバイオリアクターによるブレークスルー

フォトバイオリアクターの登場で、これまで大量培養できなかった多くの微細藻類の生産が可能になりました。
微細藻類の大量培養において、大きなネックとなるのが原生生物によるコンタミネーションです。フォトバイオリアクターはそのコンタミネーションを防ぐため、閉鎖環境で培養できるように設計されています。また、独立栄養系で高密度培養を行う場合、光をいかに効率よく当てるかがポイントとなります。様々な形状のフォトバイオリアクターがありますが、それぞれ特徴が存在します。以下の表に代表的なフォトバイオリアクターの特徴をまとめました。

当社で保有する微細藻類ライブラリーから見出し、商品化に向けた開発を行ったパブロバですが、非常にコンタミネーションに弱く、株自体がセンシティブで「培養しにくい」部類の株でした。
そこで、オープンポンドタイプ、フォトバイオリアクター方式の様々な培養器でスケールアップ検討を行いました。

パブロバは、オープンタイプではコンタミネーションによる被害が大きく、大量培養が困難な株ででした、しかし、フォトバイオリアクター方式を用いることにより高密度大量培養に成功しました。

当社では、縦型の小型フォトバイオリアクターを考案し、意匠登録しています(登録第1644378号、登録第1644379号、登録第1644581号)。


意匠登録している小型フォトバイオリアクター

大量培養においては、英国VariconAqua社と連携し、ガラスチューブ型のフォトバイオリアクターを構築しました。このリアクターを用いることにより世界で初めてパブロバの高密度大量培養に成功しました。

 

当社保有Varicon Aqua社製ガラスチューブ型フォトバイオリアクター
(水量7ton×2基、水量1ton×2基、ガラスチューブ総延長:5km)

以下は水量7トンスケールリアクターによる培養風景です。装置には水冷式の冷却装置を設置しており、水温の異常上昇が抑制できるようになっています。

 

水量1トンスケールリアクターには、LEDを設置しており、天然光と人工光の両方を利用できるハイブリッド方式を採用しています。天候不良時および夜間照射し、迅速に増殖させる事が可能です。

 


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